文部科学省は、近年増加するインターネット上のいじめなどの教育現場が抱える課題に対する指導方法や理論をまとめた教員向けの基本書「生徒指導提要(仮称)」を新たに作成することを決めました。
国が生徒指導用の基本書を作成するのは44年ぶりとなることで、早ければ本年度中にも内容を固め、2010年度には各教育委員会や小中学校、高校に配布する方針とのことです。
この基本書には、増加する児童虐待や不登校、発達障害への対応なども盛り込まれます。
1965年に、少年非行の増加などを背景に旧文部省が作成した「生徒指導の手引」が教員向けの唯一の基本書でしたが、校内暴力が全国的な問題となったことを受け1981年に一部改訂されていました。その後は一度も改訂されておらず、時代に即した内容となっていない点も多いことから、配備状況も十分と言えないことなどが課題となっています。
新しい基本書では、ネットいじめや有害サイトへのアクセスが懸念される携帯電話の利用などのほか、家庭や地域との協力、小学校から高校までの指導上の連携の在り方などについて平易に解説していきます。
近々に学識経験者らによる協力者会議を発足させ、具体的な内容についての議論を始めるとのことです。
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